院長ブログ

嵯峨さくら病院に赴任して

2019.07.19

 私が嵯峨さくら病院の院長に着任してから3ヶ月が経過しました。まだまだ慣れないことばかりですが、JR嵯峨嵐山駅から愛宕山を眺めつつ北上し、清凉寺の本堂に手を合わせてから病院に入るという通勤の行程は、私の身体に心地よく沁み込んできた気がします。

 大学病院での20年間は、あっという間のようでもあり長かったようでもあり、とにかくいろいろなことを学ばせていただきました。病院のリスク管理、研修のシステム化、研究の倫理的配慮など、年々さまざまな領域で事務手続きが指数関数的に増えていきます。もちろんすべて理由あっての手続きなのですが、もしかすると、すべての関与者が善意の人で熱意をもってそれぞれの業務に取り組むことができるなら、ここまでの子細な作業はなくてもなんとかなるんじゃないかな、などと考えてしまいます。もちろん、大学という、臨床、研究、教育の中軸機関において、そのようなあいまいな態度ではいけないことは重々承知してはいるのですが。私は、大学生活20年という節目を迎え、来年は医師生活30年になりそろそろ体力的にも限界を感じ始めたため、身勝手ではありますが、活動の場を大学から民間病院に移すことにしました。

 嵯峨さくら病院には、医療が効率化を求められる現状ではどうしても居場所を得難い慢性の精神疾患の方がたくさん入院されており、この患者さんたちにとって大事なものを見つけていくことも私の大きな課題です。これまで多くの人のお役に立つべきという気持ちで闇雲に走ってきた私にとって、もう一度足元を見直し、精神医療についてしっかりと考えていくよい機会を与えていただいていると思っています。

 そのようななか、私の外来は来春まで初診患者の予約枠が埋まってしまったため、当面は新患の受付は中止させていただきます。なにとぞご了承ください。

 これからも、思いついたことを備忘録的にこのブログに残していく予定です。